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  1. 応用微生物工学専攻大学院生が昆虫科学に関する国際会議でポスター発表

学科ニュース

応用微生物工学専攻大学院生が昆虫科学に関する国際会議でポスター発表

2025年10月06日

2025年9月17日(水)~9月18日(木)、九州大学 伊都キャンパス(福岡県)で第8回 アジア-太平洋 蚕糸・昆虫バイオテクノロジー会議(8th APSERI2025)が開催され、工学研究科応用微生物工学専攻(指導教員:太田広人教授)の大学院生である吉川さん(工学研究科応用微生物工学専攻博士課程3年・熊本県 玉名高校出身)と田中さん(同専攻修士課程1年・熊本県 熊本北高校出身)が、カイコの神経伝達や食欲のしくみについて、研究成果をポスター発表しました。

・吉川さんのコメント
ポスタータイトル「Molecular pharmacology of silkworm phenolamine receptors」
 今回の学会では、カイコに関する様々な研究テーマについて学ぶことができました。海外研究者の方とお互いの研究テーマについて意見を交わすなど、とても有意義な時間を過ごすことができました。また、改めて世界中に同じような研究を行うライバルがいるのだと再認識する機会にもなりました。今回の経験を糧に、さらに自分自身を鼓舞して研究に励もうと思います。

・田中さんのコメント
ポスタータイトル「Molecular mechanism of silkworm feeding behavior via D2-like dopamine receptors」
 ポスター発表を通じて、多くの方と研究内容について意見交換し、貴重な機会となりました。対話の中で新しい視点を得ることができ、今後の研究に活かせるヒントとなりました。説明の仕方や、資料のまとめ方に改善の余地を感じたので、次回はさらに工夫し将来の研究発展につなげ、成果を届けられるように努めていきたいです。

太田先生の研究グループでは、「カイコの神経伝達のしくみ」や「カイコの食欲のしくみ」について、分子レベルで詳しく調べています。この研究によって、生命のしくみをより深く理解できるだけでなく、人間を含む動物の神経や食欲の働きとの共通点や、それらがどのように進化してきたかについて、新しい知見が得られる可能性があります。こうした研究成果は、カイコのための高性能な人工飼料の開発や、殺虫ではなく「食欲をコントロールする」という新しいタイプの農薬づくりにも役立つと期待されています。

吉川さん(左)と田中さん(右)

APSERI(Asia-Pacific Congress of Sericulture and Insect Biotechnology)

カイコをはじめとする昆虫の科学とその応用技術に関する国際的な学術会議。この会議は、アジア太平洋地域の研究者や技術者が一堂に集まり、昆虫を活用した最先端の研究成果を発表し合う場として、定期的に開催されています。特に、養蚕(ようさん)に関する伝統的な知見と、分子生物学・遺伝学・バイオテクノロジーなどの先端技術を融合させた研究が注目されており、カイコの生理・遺伝・行動・病理などに関する理解を深めるとともに、医薬品開発、環境保全、農業資材の改良など、幅広い分野への応用が期待されています。

APSERI ホームページ
https://www.agr.kyushu-u.ac.jp/APSERI2025/wordpress/

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