卒業後の進路
- 二等航空整備士の国家資格を取得し、多くは航空会社や航空機整備会社に就職します。航空機メーカーや装備品製造関係への就職も可能です。また、県警航空隊・消防局航空隊・海上保安庁航空隊さらには国土交通省航空局などの公務員の道もあります。
- 学士(工学)取得者、すなわち工学部系の大卒者として機械系・航空系をはじめとする幅広い業種に就職できます。修得した整備技術を生かして、多様な企業でフィールドエンジニアとして活躍することもできます。
活躍する卒業生
ANAラインメンテナンステクニクス㈱ ANAベースメンテナンステクニクス㈱
本学出身49名
切磋琢磨した仲間と共に、空の安全を守る
航空機盤備士として「ANAラインメンテナンステクニクス」「ANAベースメンテナンステクニクス」へと入社した、同学年の5人の卒業生。1年目の今は訓練施設で、基本的な盤備作業を1人で完結するのに必要な社内資格(G1)を取るための訓練が終わったタイミングだ。全員が遅くとも高校までには航空整備士を目指すことを決め、そしてその夢を叶えるために各県から崇城大学へと集まった。大学で同じ時間を過ごし苦楽を共にした仲間達と共に、新たなステージに挑戦している。「大学時代の小型機と違って、やはり大型機はスケール感が違う。日々、新しい学びに追われています」と武田さん使うツールも違ったりするので、仲間と教え合いながらの日々」(三角さん)、「初めてのことを初めてのメンバーと行うのが難しい」(川畑さん)、「訓練の6ヵ月で、より仲が深まった」(藤林さん)と、大型機の難しさを感じているようだが、「とはいえ、大学で得た基礎知識は多いに役立っている」という武藤さんの言葉に全員が頷く。これから現場へと配属され、そして次は一等航空基備士を目指して・・・。崇城大学で磨いた翼で、今、羽ばたき始める。
海上保安庁
第七管区海上保安部
森さん
2023年卒/福岡県・福岡中央高校出身
海の安全を空から守る整備の力を、その一助に
「航空盤備士」=エアラインに勤めて航空機の整備を行う、というイメージだが、森さんは少し違う進路を選んだ。彼女が働くのは「海上保安庁」。海上や沿岸における犯罪の取り締まりや領海備、海難救助、環境保全、災害対応、海洋調査、船舶の航行安全など、海の安全を守る公務員の一員として、大学時代に培った航空機整備の力を生かしている「海上保安庁にも固定翼機があると知り、その整備士として働くことで日本の安全を守ることができる、そんな使命感のある仕事に憧れを感じました」と志望動機を語る森さん。エアラインの整備士と違い海上保安庁では、救助などの出動時には機体に乗り込み航空員としての業務を行う。そのため、自分が整備に関わった航空機が無事にフライトし業務を遂行すると、やりがいもとても大きいという。今は、日々の業務に励みながら、ファルコン2000という機体の整備をするために必要な一等航空整備士の取得に向けて勉強を頑張っている。「崇城大学は、整備士になりたいという夢を叶えるための環境が非常に整った場所。ここで、コツコツと頑張ることの大切さを学べました」と空を見上げる森さん。大学時代に夢見た場所で、さらにその先の目標を見据えている。
日本エアコミューター株式会社
整備管理部
久木田さん
2023年卒業/鹿児島県・鹿児島第一高校出身
昔、見上げていた飛行機を、今、この手で大切に整える。
種子島、屋久島、奄美大島など離島が多い鹿児島県。そんな島々への交通を飛行機によって担っているのが「日本エアコミューター(JAC)」だ。久木田さんは地元で飛行機に携わりたいと、同社への就職を望んだ。「高校の教室から見上げていたJACの飛行機を、今自分が整備しているのが不思議です」と微笑む。中学生の時、友人と空港へ行ったことをきっかけに、「飛行機に携わる仕事がしたい」と夢見るようになった久木田さん。その友人はエアラインパイロットを、そして自身は航空整備士を目指し、崇城大学へ入学した。空港キャンパスでの寮生活。「飛行機のフライト音が目覚まし代わりでした」というほどに飛行機漬けの日々で得たのは、仲間と協力する絆。そして、自身は整備そのものよりも、整備をサポートする仕事が合っていると気付いた。そして久木田さんは技術系総合職として入社。現場で整備の作業を経験し、現在は整備管理の業務についている。少年時代に友人と見上げ、共に崇城大学で目指した飛行機の世界。大事な故郷で、その夢への大きな一歩を踏み出した。
株式会社 JALエンジニアリング
出雲空港整備事業所
古賀さん
2016年卒業/福岡県・浮羽究真館高校出身
飛行機が無事に飛ぶ、当たり前を支える
海外から航空機が羽田空港に到着して出発するまでの短い間に、大きな機体を隅々まで確認・整備する。その航空整備士の一人が、崇城大学OBの古賀さんだ。高校時代からの夢を叶え、今は「JALエンジニアリング」で運航整備を担当している。「崇城大学で航空機整備の基礎をたたき込まれた。SILCで英語も頑張りました。これらが今の仕事の土台になっている」と語る古賀さん。海外航空会社のパイロットや客室乗務員と、整備に関して英語でやりとりすることも多いそうだ。「そして、崇城大学のOBも多くいるので、入社前にいろいろと相談する事ができ、安心して入社できました」と重ねて言った。一度に数百人を乗せる機体の整備は責任が大きいが、無事定刻に出発させることができたときの達成感はひとしお。念願だった一等航空整備士資格も取得し、今日も航空機と向き合っている。