学科のポリシー
ディプロマ・ポリシー
本学が定める学位授与の方針を受けて芸術学部美術学科が設定した「学修目標」の達成度を元に、以下の資質・能力を有すると認定したものに、学士(芸術)の学位を授与する。
1.基礎的・汎用的知識と技能
- 人文・社会・自然科学分野の教養的知識、並びにコミュニケーション能力やリテラシー、論理力をはじめとする汎用的技能を身につけたもの。
【学修目標】
| 1_1 | 教養的知識 | 人文科学・社会科学・自然科学分野の諸学問について、基礎的な理解ができている |
| 1_2 | コミュニケーション能力 | 日本語及び外国語を用いた日常的コミュニケーション、学術的コミュニケーションができる |
| 1_3 | リテラシー | 情報リテラシー:適切な方法で正しい情報を収集及び発信できる コンピュータリテラシー:コンピュータに関する基礎的知識を修得し、その活用ができる データリテラシー:データを理論的・多面的に分析・考察し、適切な表現方法で他者に説明できる |
| 1_4 | 論理力 | 論理的思考力:個人で、または他者との討議を通じて、物事について論理的・多面的に思考することができる 論理的判断力:論理的に正しい結論を導き出すことができる 論理的伝達力:思考の結果を、文章または口頭で、筋道を立てて他者に伝達することができる |
| 1_5 | アカデミックスキル | 学術レポートの書き方やプレゼンテーションの技法、制作作品のポートフォリオを理解し、実践できる |
| 1_6 | 未来を切り拓く力 | キャリアデザイン:大学での学修と社会を関連付け、将来の職業を含めた自分の人生を主体的にデザインすることができる アントレプレナーシップ:個人の強みとなる創造力と実践力を習得し、独創的な提案を立案・実行することができる 課題発見・解決の素養:社会における課題を見出し、その解決に資するアイデアを提示することができる |
2.専門的知識と技能
- 造形活動や芸術文化研究における専門家として、基礎的技術や専門的知識を総合的に身につけたもの。
- 造形活動や芸術文化研究を通して培った汎用的造形力や国際的視点を有し、人間社会の構築や発展に持続的に貢献できるもの。
【学修目標】
| 2_1 | 造形思考を涵養する美学の知識 | 芸術活動の制作上の技法を支える造形的な思考を形作るための知識を身につけている |
| 2_2 | 美術史の知識・理解 | 自分の造形活動がどのような歴史的文脈の上に成り立つものなのか理解している |
| 2_3 | 基礎造形力の三要素 | 平面作品や立体作品を造形するために必要な基礎力として、 観察力:モチーフ(対象物)を客観的に観察できる 再現性:立体物としてのモチーフを平面画面に置き換える(描く)ことができる 構成力:平面絵画における画面の構図・構成に関するデッサン技能を駆使できるを身につけている |
| 2_4 | 専門分野における基礎造形力 |
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3.人間性・社会性
- 専門的な学びを修得するために必要な能動性、自律性を養い、社会において広く専門的な活躍が可能なように協働性を身につけることができるもの。
- 現代社会を生きるにあたり健全かつ普遍的な倫理観を有し造形活動に反映できるもの。
【学修目標】
| 3_1 | 自己管理力 |
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| 3_2 | 協働性 | 所属する組織・集団の目標を達成するために、自らの意見(考え)を主張しつつ多様性を理解して、他者と協働して課題に取り組むことができる |
| 3_3 | 倫理観 | 健全な倫理観を持ち、造形活動において実践することができる |
4.応用力・実践力
- 本学での学修を通じて身につけた基礎的・汎用的知識と技能、専門的知識と技能、並びに豊かな人間性・社会性に基づいて、作品制作上の課題発見とその解決ができるもの。
【学修目標】
| 4_1 | 制作上の課題の発見・解決力 | それぞれの専門領域の学びを集大成した大作作品の制作を通して、自ら制作上の問題を発見し解決することができる |
| 4_2 | 学外活動の反映力 | 専門領域に関する学外での活動を体験し、自身の作品制作に反映させることができる |
| 4_3 | 専門領域から派生した造形 | 工芸分野や立体造形、物語性を伴った制作など、専門領域から派生した造形についての技能と知見を身につけている |
| 4_4 | 異なる領域を横断・相補する知識と技法 |
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カリキュラム・ポリシー
芸術学部美術学科は、ディプロマ・ポリシーに掲げる資質・能力を身につけた人材を育成するために、共通教育課程及び専門教育課程から成る教育課程を以下の方針に基づいて編成する。
- 専門教育課程を履修し、芸術表現分野において活躍する上で求められる幅広い知識や表現技法の修得ができるよう、初年次教育やアントレプレナーシップ・キャリア教育、リベラルアーツ・データサイエンス教育等の科目を低学年で開講するとともに、情報リテラシー教育を多学年にわたって行う。
- 国内外の多様な背景を持った人々と良好な人間関係を構築できるよう、アクティブラーニングを活用した授業やネイティブによる英語の授業を多学年にわたって開講し、コミュニケーション能力と英語力の醸成を図る。
- 美術表現領域のあらゆる分野で必要とされる知識と表現技法を年次進行とともに積み上げ式に身につけることができるよう、平面及び立体技法、基礎デッサン、デジタル表現、西洋・東洋・日本美術史等に関する科目を多学年にわたって開講する。
- 美術表現のエキスパートとして地域や社会において求められる役割を理解し、地域、社会、美術教育現場のそれぞれに応じた適切な貢献ができるよう、地域や社会との繋がりを意識させる科目や、美術制作の展覧会の機会などの実践を取り上げる科目を多学年にわたって開講し、美術世界でのエキスパートとしての実践力と対応力の涵養を図る。
- 美術表現における倫理や、表現物の諸権利に関する事例を取り上げる科目を、それまでに獲得した美術表現に関する専門知識の深さに比例する形式で段階的に開講する。
- 社会の構造やその変化を的確に捉え、表現者として自己成長しようとする姿勢を身につけられるよう、美術家としての地域や社会との関係性を取り上げる科目を継続的に開講する。
- 総合的・創造的思考力の成長を促すべく、表現技法や画材、素材等に関する問題を自ら発見し、解決案を導き出す経験を、4年次の卒業研究へと接続させる。
- 卒業後、美術のエキスパートとしてあらゆる分野で活躍ができるよう、卒業研究を中心として展覧会や各種公募団体への挑戦などの活動を展開し、自らが生み出した作品を社会に発信する能力の醸成を図る。
- 学修成果の評価は、作品講評、中間/期末試験、小テスト、レポート、ポートフォリオ等多面的な方法を用いて、各科目で設定する到達度目標ごとに、客観的・厳格に行う。
アドミッション・ポリシー(入学者受入れの方針)
求める学生像
美術学科では、健全な倫理観を持ち、豊かな想像力を働かせ、自らの創造性と創作力を用いて社会に貢献できる人材の育成を目指しています。そのため、専門的な美術表現を支える基礎造形力はもちろんのこと、幅広い教養や基礎的な学力、論理的な思考を身につけることができる粘り強い人材、時代が求める先端的な技術と知識の獲得に果敢に挑戦する意欲を持つ方々の入学を求めています。
本学科入学者に求める資質・能力
本学科の入学者に求める具体的な資質・能力は次のとおりです。
1.知識・技能
(A)文章を読んで正しく理解する力と論理的な思考力、基礎的な英語力
(B)専攻する美術領域における表現を成立させるために必須な技法と造形力
(C)造形に関する課題へ柔軟に応えることができるデッサン力と基礎造形力
2.思考力・判断力・表現力
(A)修得した基礎造形力を自由に活用し、さらに応用する力
(B)人々が抱える課題を自ら発見し、美術表現を通じて新しい価値の創造に取り組む力
(C)自らの表現とそれを支える思考を伝えることができる表現力
3.学びに向かう力・人間性等
(A)専攻する分野にとどまらず多様な学問領域を積極的に学ぶ姿勢
(B)表現活動に関わる技術や知見を身につける上で必要な粘り強い姿勢
(C)多様な社会や異文化に対する理解、共感、協働性を持って社会に貢献できる力
▶美術学科カリキュラムフロー
ディプロマ・ポリシー(全学科共通教養科目)
「人間関係形成・社会形成能力」「自己理解・自己管理能力」「課題対応能力」「キャリアデザイン能力」等の基礎的・汎用的能力を身につけ、それらを実践できるもの
ディプロマ・ポリシー(学位授与の方針)
本学科は、本学の教育理念に沿ったカリキュラムを実践し厳格な成績評価を通過した次の能力を有するものに学士(芸術)の学位を授与します。
- 【知識・理解】 造形活動や芸術文化研究における専門家として、基礎的技術や専門的知識を総合的に身に付けたもの。
- 【汎用的技能】 造形活動や芸術文化研究を通して培った汎用的造形力や論理的思考力、国際的視点、さらに豊かな感性や高い倫理観を有し、人間社会の構築や発展に持続的に貢献できるもの。
- 【態度・志向性】 人間社会のさまざまな問題や課題を、身に付けた専門的技術や知識、高い倫理観を活かして解決することで、未来の文化形成に寄与できるもの。
カリキュラム・ポリシー(教育課程編成・実施の方針)
本学科は、本学の教育理念に沿って、次の実施方針でカリキュラムを編成します。
- 幅広い視野と豊かな人間性を養うために、芸術・文化における多様な基本的知識と教養を身に付ける教育を実践します。
- 芸術における高度な専門家を養成するために、専門分野に関する深い理解と表現力を獲得するための科目を充実させます。
- 芸術や文化の発展のために、制作や研究の授業を通して課題を発見し、解決する能力を養う教育を推進します。
アドミッション・ポリシー(入学者受入れの方針)
本学科は、本学の教育理念を実践するため、次のような人を受け入れます。
- 高い倫理観を持ち、文化創造に対して積極的に貢献する人を養成するため、自ら情熱を持って何事に対しても真摯に向かい合う姿勢を持つ人。
- 美術分野における幅広い学際的な専門知識や高度な表現技術を持つ専門家を養成するため、国語(漢詩を除く)や英語などの基本的知識、また実技系コースの場合は基礎的なデッサン力を有する人。
- 意欲的かつ持続的な制作・研究の出来る人を養成するため、描くことや造ること、または作品を鑑賞することや美術書を読むこと、文章を書くことが好きで、基本的な集中力や持久力を有する人。