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本学の大学院工学研究科応用微生物工学専攻(修士課程、博士後期課程)は、バイオテクノロジー(微生物機能利用技術および生物工学)の分野において広い視野に立ち、精深な学識と技術を身につけた研究者、高級技術者を養成する目的で設立されました。
この目的のため、本大学院においては微生物を利用した環境浄化・修復(バイオレメディエーション)に関する研究、バイオマスからエネルギーや付加価値の高い物質を生産するための研究、酵素およびその制御に関する生化学的基礎研究、食品科学的・医学的な応用面をめざした生理活性物質に関する研究、植物組織培養による有用物質大量生産の研究、遺伝子工学(遺伝子組み換え、細胞融合、形質転換)に関する研究などが行われ、それに必要な研究室、研究設備、実験機器、和洋図書類が整備されています。中でも遺伝子操作に必要な遺伝子組み換え実験規制P-3の安全実験室、放射性同位元素実験室、および電子顕微鏡、自動細菌検査装置、遺伝子解析用多機能アナライザー、物質分取機器、物質同定・分析機器や微生物大量培養・発酵タンク、プロティンシーケンサー、2次元電気泳動装置などの設備が設置され、研究活動が活発に行われています。
本大学院は応用微生物工学専攻をもつ私学としては唯一の大学院であり、現代社会が要請しているバイオテクノロジー専門技術者養成に対して応えうる研究・教育機関です。本大学院の教員スタッフは大学院生と共にバイオテクノロジーに関する基礎から応用にわたって系統的かつ総合的な研究を行い、食品、発酵・醸造、医薬、環境、化学などの産業界と連携して、将来の産業の発展に貢献しています。



・食品の開発研究(酒類および乳酸菌飲料など)
・微生物や酵素による生理活性物質の生産
・無蒸煮アルコール発酵と色素生産
・古代酒の醸造
・食品機能成分(ポリフェノール・ペプチド等)の研究
・微生物のストレス応答反応の解明ならびに発酵食品への応用に関する研究
・植物資源を用いた難消化性オリゴ糖の開発ならびに食品素材への利用に関する研究
・食品の健康機能性評価ならびに機能性成分の分析に関する研究
・食品中の抗酸化成分の構造活性相関に関する研究
・地域の農産品を活用した多機能性食品の開発
・微生物ゲノムや細胞を生産に最適なものに創り変えるゲノム工学技術や細胞工学技術の開発と応用研究
・微生物の生産する有用物質(生理活性ペプチド、抗生物質、微生物農薬)に関する研究
・真核生物のペルオキシソーム形成機構と形態形成異常が及ぼす中枢神経系障害発症機構に関する研究
・真核微生物の糖鎖工学
・糸状菌の産生する多糖分解酵素に関する研究
・二形性真菌の細胞形態変化機構に関する研究
・麹菌や納豆菌の分子育種
・細菌・酵母を中心とした微生物の遺伝学、遺伝子工学などに関する研究
・ゲノム工学技術を用いた有用酵母菌株の育種
・バイオエタノール生産に用いるグルコース・キシロース同時発酵酵母に関する技術・研究開発
・野生酵母の単離と分類
・Non-Conventional Yeastの産業利用に関する研究
・カイコを中心に昆虫生体アミン受容体の機能解析および、その成果を農薬開発に役立てる研究
・カイコの摂食行動・食欲の分子メカニズムの解明、農学的利用
・ヒト及び昆虫の受容体(GPCR)の分子薬理学的解析
・大豆イソフラボン類の抗肥満、抗アレルギーに関する研究
・発酵食品由来アミン成分の胃腸機能改善、食欲増進に関する研究
『人体環境・地球環境に負荷をかけずに、生活を楽しくする』
・食品・医療・環境分野における内分泌攪乱物質の制御と機能解明・発達障害・痴呆症予防に関する基礎研究
・昆虫(武器甲虫(カブトムシ・クワガタ)・お米の害虫(コクゾウムシ)を利用した発生学・生態学
・植物・昆虫・微生物のケミカルエコロジー("匂いで会話する世界")を探る
・アマモ(海草)やウニなど海の生き物を守る技術の開発
・六次化を目指した九州地域との連携(コーヒー栽培・特産品開発・家畜飼料開発・害獣駆除etc.)
・ヒト核内受容体クロストークを介したがん特異的転写制御機構の解明と創薬応用