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卒業後の進路

ロケットや各種衛星の部品・システムの開発者、航空機の支援システム開発者、あるいは整備士やパイロットなど、活躍の分野が多彩に広がっています。また、総合工学を身につけた卒業生は自動車・造船・重電など航空宇宙産業以外の幅広い分野への進出がめざせます。

活躍する卒業生

MHIエアロテクノロジーズ株式会社
旧:中菱エンジニアリング株式会社

本学出身20名

本学出身20名

技術の力で、空を守り、空に飛び立つ力に

航空機やロケット、宇宙への夢を抱いて宇宙航空システム工学科で学んだ3人が、航空宇宙産業に携わる企業で社会人としてのキャリアをスタートさせた。彼らが勤めるのは三菱重工のグループ会社「MHIエアロテクノロジーズ(旧:中菱エンジニアリング)」。航空宇宙分野や産業機械分野などさまざまな業界において最先端の技術を生かし、多くの分野で役立てている総合エンジニアリング企業だ。ここで前田さんは航空エンジンの生産支援を、杉原さんは陸上自衛隊向けの訓練シミュレータに関する設計作業を、井神さんは海上自衛隊の対潜水艦用ヘリコプタの構造設計を担当している「大学で学んだ図面の読み方や、図面指示の解釈など、特殊性の高い航空機の知識が今の仕事につながっている」と前田さん。いずれは航空機分野にも関わりたいと望む杉原さんは、プログラミング業務という新しい技術の習得にやりがいを感じる日々だ。そして井神さんは、航空機開発という10年スパンの大規模プロジェクトに関わることができることに大きなやりがいを感じている。空への夢に、今駆け出したばかりの3人。恵まれた環境の中で、現場で求められる技術の需要に応えられる技術者になりたいと、気持ちを引き締めている。

トヨタ自動車 株式会社
第2MS車両性能開発部

岡田さん
2018年卒業/福岡県・筑紫高校出身

岡田さん

「命を守る車を作る」大学時代からの夢を実践

小さい頃から乗り物が好きで、漠然と「トヨタ自動車に勤める」ことに憧れていた岡田さん。主に、航空機について学ぶため宇宙航空システム工学科に進んだ彼女だったが、インターンシップに参加した同社で衝突安全の実験を見て「人を助ける車を作りたい、自分の好きな自動車によって、悲しむ人や傷つく人を無くしたい」との想いを抱いた。そこで、同社への就職を志望。見事合格し、車の安全性能を開発する部署へ配属。希望していた業務に就くことになった。現在はクラウンやカムリなど、ミッドサイズの車両の衝突安全の性能開発を担当。国内に止まらず、車両を販売する各国の法規への適合や、アセスメントの評価試験に向けて検討する日々だ。材料力学や機械力学、基礎製図など、大学時代に養った基礎知識を土台に、自動車の安全性を評価するアセスメントでトップレベルの衝突安全性能を達成するため、車両構造や乗員の拘束装置の開発を行っている。評価で予定通りの成績を獲得できた時の達成感は大きいと岡田さん。交通事故死傷者ゼロを目指し、命を守る車作りに、これからも貢献していく。

金剛株式会社

本学出身23名

本学出身23名

人と文化が集う場で生きる様々なものづくり

宇宙航空システム工学科、機械工学科、建築学科、情報学科。これら4分野の卒業生が活躍する企業がある。熊本県の嘉島町にある「金剛」。図書館などにある「丸ハンドル式移動棚」の製造開発で全国トップシェアを誇り、図書館や博物館などの移動棚・書架から、文化財収蔵庫の設計・施工まで、文化と人が集まる空間づくりも手がける会社だ。もっとも社歴の長い伊東さんは、宇宙航空システム工学科卒。客先へ提案図面を作成、説明する際、材料力学や物理の知識が今でも役立っている。建築学科卒の中津さんは、同社の地震対策に興味をもって入社。構造力学で学んだ計算を活かして働きながら、今は一級建築士取得も目指す。「当社のユニークなものづくりが魅力だった」という機械工学科卒の松尾さんは、OEM製品の設計開発に力を遺憾なく発揮。そして情報学科卒の寺本さんは、ソフト・ハード両方の知識を活かして、自動書庫などのシステム関連の保守に携わっている。崇城で磨いた様々な技術を集結して。ひとつの大きなものづくりに関わっている。

株式会社コスモテック
南日本事業部 品質保証課・品質保証係

箱嶋さん
2021年卒業/福岡県・筑紫女学園高校出身

箱嶋さん

ものづくりの情熱を ロケットに乗せて宇宙へ

ロケットに携わる喜びにあふれ、日々仕事に打ち込むOGへ会いに日本最大のロケット発射場がある種子島を訪れた。迎えてくれたのは、ロケット打ち上げ支援を行う、自身が希望した会社「コスモテック」に就職し2年目の箱嶋さん。ロケット空調や射点のガス検知設備などの点検を担当している。子どものころから漠然と「宇宙」に興味があったという箱嶋さん。研究職よりも現場で手を動かす仕事を望み同社へと就職した。「貪欲に、知識や技術を吸収しています。打ち上げに影響を及ぼさないように、少しの違和感も見逃さずに確認するよう心がけています」。その感覚の礎にあるのは、在学中に研究した空気の流れや知識。「苦戦した分野でしたが、その日々があったから今がある、と思っています」。すでにロケット打上にも立ち会い、大きな達成感を感じたという箱嶋さん。次なる発射に向け、日々、技術と感覚を磨いている。