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  1. 宮坂教授の研究がJST社会還元加速プログラム(SCORE)に採択
    Alge Power(アルジパワー)でユーグレナ、クロレラ等を活性化!

プレスリリース

宮坂教授の研究がJST社会還元加速プログラム(SCORE)に採択
Alge Power(アルジパワー)でユーグレナ、クロレラ等を活性化!

2020年09月10日

報道関係各位

本学研究がJST社会還元加速プログラム(SCORE)に採択

 AlgePower(アルジパワー)でユーグレナ、クロレラ等を活性化!
~販売の事業化を世界市場も視野に~

 

 本学、生物生命学部応用生命科学科 宮坂均教授と本学の学生である中畑敏哉さん、岩井蘭子さんの研究が、科学技術振興機構(JSTより研究成果展開事業 大学発新産業創出プログラム<社会還元加速プログラム(SCORE)における2020年度の新規課題に選出されました。
 全国で、本学他、九州大学、東北大学、名古屋大学、国立成育医療研究センターなど19件の新規課題が決定しました。

【テーマ】

「微細藻類活性化剤Algae Power(アルジ パワー)販売の事業化検証」

【メンバー】

研究代表者:宮坂 均教授(崇城大学 生物生命学部応用生命科学科)
事業化プロデューサー:中畑敏哉(生物生命学部 応用生命科学科・3年)
研究参加者:岩井蘭子(工学研究科 博士前期課程応用生命科学専攻・2年)

【研究の概要】

 光合成細菌を原料とする藻類活性化剤で、ユーグレナ、クロレラ、スピルリナ、等の微細藻類の増殖を促進するAlgae Power(商品名)の顧客候補にヒアリングを行い、販売のため顧客の求める性能、使用条件、価格、等の課題を明らかにします。
 また、Algae Powerの試用を希望する顧客にサンプルを提供、顧客の藻類での効果を検証します。

【研究の背景と現状の問題点】

 微細藻類は健康食品としてのクロレラが昔から知られていますが、近年ユーグレナが健康食品、化粧品の原料として注目され、急速に認知度が高まってきました。
 微細藻類はクロレラ、ユーグレナの他に、ドナリエラ(健康食品)、スピルリナ(健康食品、天然色素)、ナンノクロロプシス(水産餌料)、珪藻類(水産餌料)などがあり、多様な淡水性、海産性の微細藻類が私たちの生活に関わっています。また、脱化石燃料のための再生可能エネルギーとして藻類バイオ燃料が期待され、世界各国で大規模なプロジェクトが実施されるなど、微細藻類は多くの分野で利用されていますが、微細藻類の生産には様々な課題があります。
 微細藻類の大量培養はコストを抑えるために屋外プールで粗放的に行う場合が多く、その際、高温期や低温期の増殖低下、動物プランクトンによる捕食被害が起こります。このような問題を私たちは光合成細菌という微生物を利用して解決します。

【研究の成果】

 光合成細菌は、これまでにさまざまな植物の成長を促進することが報告され、農業分野で利用されていますが、微細藻類に応用した研究例はありません。そこで光合成細菌の微細藻類の増殖促進効果について、光合成細菌エキス(抽出物)を藻類の培養液に添加したところ、ユーグレナ、クラミドモナスにおいて無投与対照との比較で2倍以上の増殖促進効果を示しました。(九州電力株式会社との共同研究)
 この研究結果から、光合成細菌エキスを原料とする微細藻類活性化剤「Algae Power(アルジ パワー)」を開発しました。Algae Powerは藻類を活性化してストレスに強くし、増殖を促進し、微細藻類の生産性を高めることができます。

【今後の展開】

 私たちは、微細藻類活性化剤「Algae Power(アルジ パワー)」により微細藻類の安定生産を実現し、微細藻類事業の発展への貢献を目指しています。まずはAlgae Powerの試用を希望する顧客にサンプルを提供し、顧客の藻類での効果を検証します。
 Algae Powerでの効果が実証できた微細藻類については逐次試験販売を開始します。当面は国内市場を対象としますが、近い将来、スピルリナ(中国)、ドナリエラ(オーストラリア、イスラエル)、クロレラ(中国、等)といった海外市場への販売も行う計画です。

【研究成果展開事業 大学発新産業創出プログラム<社会還元加速プログラム(SCORE)>について】

 ベンチャー企業の創出に向けた高い潜在性を持つ技術シーズを対象とし、その事業化を行うベンチャーの起業・成長に有益な知識の学習およびビジネスモデルの仮設立案検証を行います。具体的には、自らの技術シーズを基にしたビジネスモデルの策定と実用検証可能な最小限の試作品の製作を行い、想定される顧客などから評価を受けます。
 その評価結果や社会ニーズを、次の研究開発にフィードバックさせてビジネスモデルのさらなる実現化・高度化を目指すとともに、事業化に向けた改善サイクルの経験を通して、起業および経営に必要な能力の向上やネットワークの形成を図ります。本年度は35件の応募に対し、19件の新規課題が決定されました。

詳しいお問い合わせ

崇城大学 生物生命学部応用生命科学科
担当者: 教授 宮坂 均
TEL: 096-326-3111(代表)
MAIL:miyasaka@life.sojo-u.ac.jp


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