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  1. 【講演レポート】教養講座「ナヌーク」講演要旨

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【講演レポート】教養講座「ナヌーク」講演要旨

2016年12月09日

2016年11月11日 グリーンランド音楽グループ ナヌーク講演要旨
◎氷と雪に閉ざされた極北の大地グリーンランド

(ナヌークを日本に呼んだミュージック・プラントの野崎洋子さん)
犬ぞりに乗って北極圏を探検して回った、冒険家の植村直己さんが拠点にしていたのがグリーンランド。最近は氷が割れて犬ぞりが走れなくなっている。イヌイットの狩猟文化も大きなダメージを受けている。グリーンランドの人口は5万6000人くらいだが、ヌークという首都に1万5000人くらい住んでいる。
ナヌークは普段、首都で唯一の楽器店であり、レコード店、スタジオもある店で働いている。日本や台湾、アメリカなど世界中を演奏旅行している。
言語は先住民族の言語であるグリーンランド語が90%以上残っていて、これは文化人類学的に見てもとても稀な事例です。いまはデンマークの自治領になっていて、まだ独立していない。氷が解けたことでレアアースが出てきて、チャイナマネーが入ってきている。
ナヌークには、自然や社会問題を扱う音楽が多い。このプロモーションDVDは撮影のため、楽器を担いで8時間歩いて撮影現場にたどり着いた。グリーンランドは冬の間、真っ暗になる。4、5ヶ月は太陽が全く昇らない。次の曲は、「私たちの太陽はいつも輝いている」と、真っ暗な地に住んでいる人を励ます歌だ。

(ナヌーク)
熊本の皆さん、こんにちは。ニューアルバムの「AiAi」もよろしく。今回の演奏旅行は北海道大学でもやったが、アラスカみたいだった。熊本に来たらスペインに休暇で来たみたいだ。
グリーンランドの若者は、デンマークに留学する。そこに残る人もいるが、グリーンランドに帰って国の発展に尽くしてくれればいいな、という曲だ。題は「ただの人間」という曲だ。
次はグリーンランドでヒットしたダンス曲。恋の歌だが、実はホラー映画に使われた。監督から、事態が悪化してホラーシーンに入る前の短い時間の恋のシーンの曲を書いてくれと依頼されて作った。ホラー映画と言っても、日本のホラー映画と違って10代の子どもでも見ることができる映画だ。
次は少し暗い曲だ。何が人生に必要か、前に進むべきか、悩んでいるような曲で、感情的になり過ぎると自分の側にあることも見失うと歌っている。
グリーンランドに行くと、冬の間は真っ暗だが、オーロラは毎晩見える。子どもの時に大人から言われたのは、オーロラに向けて口笛を吹くと古代の魂に首を取られる、古代の魂はその頭をボールにして遊ぶのだということ。それで子どものころはオーロラを見ると、恐くて口笛を吹けなかった。
最後の歌は皆さんの助けが必要です。一緒に「アイアーイ」と言ってください。アイアーイ(AiAi)とは、自分の内側にあるすべての素晴らしい物のことだ。皆さん、手を挙げてください。スマホで撮った映像をグリーンランドに送ります。
(文責・井芹)


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平成28年度後期 崇城大学教養講座 日程表
9.23 山川 烈 (崇城大学副学長) グローカル時代を悔いなく生きるために
9.30 川﨑 博 (ホテル日航熊本社長) 二つの仕事を体験して思うこと
10.7 神田 陽子 (講談師・崇城大学各員教授) 講談と遊ぶ・学ぶ(まねぶ)
10.14 上村 春樹 (講道館長) 指導者の役割
10.21 山下 泰雄 (通潤酒造(株)社長) KPPと一緒にブルーオーシャンへ~造酒屋の冒険~
10.28 姜尚中 (政治学者・熊本県立劇場館長) 大学で学ぶべきこと
11.2 阿部 富士子 (造形作家・扇研究家) 知られざる「扇」の世界
11.11 ナヌーク (グリーンランド音楽グループ) 氷と雪に閉ざされた極北の大地グリーンランド
11.18 佐藤 允彦 (ピアニスト・作曲家) コミュニケーション・ツールとしての音楽
11.25 辺 真一 (コリア・レポート編集長) 東アジア情勢をどう考えるか
12.2 バイマー ヤンジン (チベット声楽家) 私の見たチベットと日本
12.9 飯田 敏博 (鹿児島国際大学副学長) カフェ・シーンから学ぶ映画と文学
12.16 米澤 房朝 ((株)ヨネザワ代表取締役社長) 夢は必ず実現する

(敬称略)