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  1. 原島 俊教授が新ゲノム工学技術をScientific Reports誌に発表

プレスリリース

原島 俊教授が新ゲノム工学技術をScientific Reports誌に発表

2016年10月07日

報 道 関 係 各 位


原島 俊教授が新ゲノム工学技術を
Scientific Reports誌(Nature姉妹誌)に発表


このたび、崇城大学 生物生命学部 応用微生物工学科の原島 俊教授と大阪大学大学院工学研究科 生命先端工学専攻の杉山 峰崇准教授、笹野 佑助教のグループは,これまで不可能であった新しいゲノム(細胞)工学技術を開発し、英国の科学雑誌「Nature」の姉妹誌である「Scientific Reports」(2016年8月17日号)に発表しました。


同研究グループは、これまでに、清酒や醸造、あるいはパンの製造に、日常的に使われる酵母菌を材料に、一回の形質転換操作(DNA導入操作)によって染色体の任意部位を自在に分断できるPCS法と命名された技術を開発していましたが、PCS法では同時に複数の部位を分断することは不可能でした。今回、同グループは、PCS法に、近年発展してきたCRISPR/Cas9と呼ばれるゲノム編集技術を融合させ、1回の形質転換操作で、染色体の任意部位を多数同時に分断できることを示しました。この革新的なゲノム工学技術はCRISPR-PCS法と命名されましたが、この技術は、これまでいずれの生物においても開発されていなかった新しいゲノム工学技術であり、種々のゲノム操作を飛躍的に加速するものと大いに期待されています。

同グループは、これまでにも、多様なゲノム工学技術を開発してきており、10年前にはとても考えられなかったような自在なゲノム操作ができる時代を大きく切り拓くことに貢献しました。例えば、天然の染色体を任意の部位で分断し、多くの染色体に分ける技術だけでなく、さらに、それら多数の染色体を多様な組み合せで脱落させ、天文学的な種類の自然界に存在しないゲノムを創り出す「ゲノムの再編成技術」、染色体の任意領域を自在に削除したり、重複させる技術などを開発し、これまで染色体の数によって規定されてきた種の概念を超える生命体(細胞)を創成できることを実証しました。今回の技術は、ゲノムの機能(生命の神秘)を解き明かすことや、産業に有用な新しいゲノムを創り出すことを飛躍的にスピードアップする革新的なゲノム工学技術であり、基礎・応用の両面で生命科学の進展に大きな貢献をするものと期待されています。
ぜひとも取材の方、よろしくお願いいたします。


≪「Scientific Reports」URL(研究発表ページ)≫
http://www.nature.com/articles/srep30278

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<詳しいお問い合わせ先>
崇城大学 生物生命学部 応用微生物工学科
教授 原島 俊
TEL: 096-326-3837(直通)
E-Mail: harashima@bio.sojo-u.ac.jp