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2015年05月12日
2015年4月24日 講談師・崇城大学客員教授 神田陽子氏講演要旨
◎日本の話芸~講談「真田幸村 大阪入城」~
崇城大学客員教授になって16年になります。戦ものや軍談を大名、旗本の前で読んで聞かせたのが講談のルーツと言われています。金屏風に高座までつくってもらっています。高座からは隅から隅まで見渡せ、350人近くを見渡すと緊張します。皆さんにも高座に上がってもらい、短い講談をやって芸を身につけてもらいます。コミュニケーション力・人間力を身につけてもらいたい。
まず発声の練習。私は文学座養成所では朝から晩まで発声の練習をした。そのとき必ず言われるのが腹式呼吸。骨盤をきゅっと立てて背筋を伸ばすと、ちゃんとした声が出ます。肩を後ろに引いて胸を広げる。首が伸びるといい声が出ます。そこであごを引くと、いい男に見えて面接に有利です。次に自分の一番いい声で「あー」と言ってください。次に腹筋を鍛えます。腹筋だけで声を切ってください。「あっ、あっ、......」。身体中の息を吐き切ることが大事。身体中の水液と一緒に全ての老廃物も吐き切ることになる。呼吸が整ってくると長生きします。
次に「真田幸村~大阪入城(出陣)」をやってみます。これは4月26日(日)午後2時からNHKのEテレの『日本の話芸』に出演しておりますので、よかったら見てください。
(学生が次々に高座に上がり、「一休さん」や「徂徠豆腐」を実演)
今日は元気な学生さんに会えてうれしいです。講談は、このように声の高低、緩急があり、それに畳み込みと言って最後を強くすると切れがよくなる。不易流行と言って、古いものを守りながら新作にも挑戦する。それが伝統話芸のあり方だと思っています。皆さんも身体を使い、肉声を大いに活用して学生生活を充実させてください。
(文責・井芹)
平成27年度前期 崇城大学教養講座 日程表 | ||
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4.24 | 神田 陽子 (講談師・崇城大学客員教授) | 日本の話芸~講談「真田幸村 大阪入城」~ |
5.1 | 太田 章 (五輪銀メダリスト) | オリンピックにかける夢 |
5.8 | 橋本 五郎 (読売新聞東京本社特別編集員) | 政治は本当は面白い |
5.15 | 三遊亭 歌之介 (落語家) | 出会いから学んだこと |
5.22 | 澤岡 昭 (大同大学学長) | 国際宇宙ステーションと活躍する日本人飛行士 |
5.29 | 村嶋 恒徳 (剣道七段・茗溪学園教諭) | 一剣士が伝えたいこと~剣の技と絵の心~ |
6.5 | 内田 亮子 (早稲田大学教授) | 暴走するヒト~からだ・心・言葉の進化を考える~ |
6.12 | 松元 崇 (元内閣府事務次官 第一生命経済研究所特別顧問) | 日本経済再生の方程式 |
6.19 | 大桃 美代子 (タレント) | 才能は地方で輝く!!~一次産業を生かすアイデア~ |
6.26 | 石川 智久 (大阪医科大学客員教授) | 遺伝子研究の最前線 |
7.3 | 宇都宮 健児 (前日本弁護士連合会会長) | 私の弁護士人生 |
7.10 | 植松 努 (植松電機専務取締役) | 「思うは招く」~夢があればなんでもできる~ |
(敬称略)