自分でマンガは描けないけど、大好きなマンガに関わる仕事がしたい。そんな猿渡さんが選んだのは、マンガ編集者の道。さらに「確実にマンガの編集者になるために」と選んだのが、大手出版社や電子配信会社からの制作依頼に対し「マンガ専門」で編集や企画・デザインなどを行う銀杏社だ。「大学ではグラフィックデザインコース所属でしたが、入学した次の年から『マンガ表現コース』が始まり、その先生のゼミに入ったことで、『マンガの仕事』という夢を見つけました」と当時を振り返る。今は念願のマンガ編集者として忙しい日々。作家との距離感を図ったり、言うべき提案はしたり、発注元である出版社との調整があったりと、難しい局面は多い。それでも自分が担当した作品が世に出たり、ファンだった作家と一緒にマンガを作れたりと、やりがいは大きい。「アニメや実写化など、担当作をマンガ以外の舞台でも輝かせるのが目標」と語る猿渡さん。好きなことを仕事にできる喜びが、全身から溢れ出ていた。

溝口さん

2014年卒／長崎県・西海学園高校出身

モリタインテリア工業株式会社

営業部　企画課

感じる、生かす、プロダクトデザインの力

日本トップクラスの家具生産地、福岡県大川市で70年以上家具を作り続ける「モリタインテリア工業」。溝口さんはここで、自社ブランドとOEMという２つの商品企画開発を担当している。大川市では何かの家具に特化した会社が多い中、家具全般をトータルで生産できる環境を持つ同社。溝口さんの業務も幅広く、デザインから販売計画、ショールームレイアウトまで、開発全般に関わっている。溝口さんは元々、絵を描くのが好きで、絵のスキルが仕事になるデザインを学ぼうと崇城大へ入学した。そんな彼の意識を変えたのは、大学でのプロダクトデザインとの出会い。「一つ一つの形に理由があり、それをどう完成させ、どう美しく見せ、どう売るかにはグラフィックの要素も加わる。壁は高いけどやりがいを感じました」と溝口さん。大学でグラフィックから写真まで幅広い分野を学んだ経験とデザインの本質的な考え方が、今も大きな軸となっているそう。「お客様のためのデザイン」というプロダクトの基本の意識を胸に、さらに挑戦を続けていく。

株式会社サイゲームス

デザイン制作室

ウェブで作品を伝え、世界規模の影響力を創る

水流さん

2008年卒業／熊本県・熊本商業高校出身

国内外でスマホ向けゲームやアニメなどの人気作品を生み出している「サイゲームス」。ここで水流さんは、企業サイトや作品のPRサイト、Webプロモーションなど広報系のWeb制作を手がけている。大学卒業後はすぐ東京に出るつもりだったが、「まだ自分の表現をやりきれていない」と思い、熊本で1年間フリーデザイナーとして働きながら個展を開くことに。作品すべてが売れたことで、ついに東京へ出てWeb制作会社に就職。その後、同社に就職するという異色の経歴だ。「当社のWebコンテンツは規模も影響力も大きく、海外展開もあるのでグローバルな仕事ができるのが魅力。大学で磨いたプレゼン力がいろんな場面で生きている」と語る。大学での学びを糧に、一歩一歩、より大きな活躍の舞台へと道を切り開いている。

川口さん

2013年卒業／鹿児島県・伊集院高校出身

フォートン株式会社

レタッチャー

誰もが目にする広告やCMの大事な“ビジュアル”を創り上げる

「デザイナー」の枠を超えたクリエイティブな仕事へ挑戦したいと思い、見つけたのが写真・映像などのレタッチを行う会社「フォートン」。誰もが知るCM・広告にも関わるこの会社に憧れ、大学時代の作品集を提出するなど、自分なりの就職活動を実践しました。
現在は動画・静止画の「レタッチャー」をしています。これは簡単に言うと、写真や動画を作品に合わせて加工・修整する仕事。昨今はデジタル技術の進歩で、アイデアをほぼ思い通りのビジュアルに落とし込むことができ、レタッチの善し悪しがポスターやCMなどの完成ビジュアルにも大きく影響します。オリジナルの写真・動画を、クライアントや広告代理店など関わる人誰もが納得できるビジュアルに作り上げる過程には大きなやりがいがあり、達成感もひとしお。しかし、そこに至るまでの仕事自体はとても地道な作業の繰り返しです。ときにはクライアントの前でプレゼンしたり、関係者が見ている前でレタッチの作業を行うこともあります。そんなとき思い出すのは、大学時代、デザイン活動を評価される場に作品を積極的に持ち込み、良い部分、足りない部分を掘り出すことを繰り返した経験。そんな「評価されることを恐れない」力が、現在も大いに生きています。在学中に培った問題点や課題点へのアプローチやクリエイティブに対する姿勢を心にきざみ、より速く、より豊かにビジュアルを操れるようになりたいです。

オンドデザイン事務所

デザイナー

馬頭さん

2008年卒業／鹿児島県・錦江湾高校出身

鹿児島、東京でグラフィックデザインを軸に、空間、WEBなど幅広いデザイン領域で仕事をしています。プロジェクトを確実に進めクオリティの高いアウトプットを行う上で、学生時代に学んだコミュニケーションの手段や手法を考えることやプレゼンテーションスキルが役立っています。今後は、デザインで国内外問わずありとあらゆる課題を解決したいと思っています。

志垣さん

2007年卒業／宮崎県・宮崎日本大学高校出身

カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社

企画業

在学中は映像を専攻し、CGの制作など幅広く学びました。また、町おこしイベントや自主制作映画などの活動にも積極的に取り組みました。そのような行動力や主体性を学生時代に習得したことで、社会に出て何度も壁にぶつかっても乗り越えることができました。今後は、未来のスタンダードとなる企画を実現させ、人々のライフスタイルがより充実するようなお手伝いをしたいです。

FILM LLP

古里さん

2005年卒業／長崎県・上対馬高校出身

FILM LLPは映画やCMを手がける映像作家からCGデザイナーまで、幅広い分野のクリエイターが集まった工房のような場所。その自由な空気の中で僕も、映画やドラマのポスター制作といったグラフィックデザインから、より大きな視点で挑むアートディレクションまで、さまざまな仕事を手がけています。テレビで話題を呼んだ「地デジカ」のキャラクター、あのデザイン案もこの空気の中で生まれました。すごい仲間と出会って「コイツらと対等に話したい！」と懸命にデザインを勉強し、コンペにも出品を重ねた大学時代。今も胸の奥に、あの頃の熱い向上心が息づいています。